大まかなブラッシングは毎日実行する。また週に1度は毛玉やほつれをほぐしてから、ピンブラシで
逆毛を立てるような作業を繰り返した後、毛の流れに沿ってブラシを入れる本格的なブラッシングを行う。
飾り毛の多い首、胸、尾、前肢などの部分は、粗めのクシでブラッシングするとよい。放置した毛玉は、寄生虫の温床となって
皮膚病の原因にもなる。またサモエドなどのスピッツ・タイプやラフ・コリーの血が導入されたともいわれる。
その名にある、イギリスのシェットランド諸島は、過酷な自然で知られる、北海の荒涼とした土地だ。
馬などの家畜も小型で、長い年月を経ることで、小型化したものと考えられている。
19世紀にイギリスに紹介され、1909年に公認。
今では世界で家庭犬として愛好される一方、牧羊犬としても活躍している。
シェットランドシープドッグのシャンプーは月に1、2回程度実行し、ぬるま湯で全身を濡らしてから、マッサージするように洗う。
よくすすいだ後にリンス液を塗布し、再度すすいで水気をタオルで吸い取った後、ドライヤーによって十分に乾燥させる。
シェットランドシープドッグの運動は、年齢や体調などに応じて、時間や距離、内容に変化をつけて実行する。1日20〜30分程度
が基本で、できれば遊びにも変化をもたせ、全身運動をこころがける。 シェットランドシープドッグはコリー同様、スコットランドの
ボーダー・コリーが祖先となっている。
被毛は、粗くて長い上毛、やわらかで密生した下毛のダブルコート。色には、セーブル&ホワイト、トライ・カラー、ブルー・マール、
黒と白などがある。また最大の特徴は首まわりの飾り毛で、メスに比べてオスの方が豊かな点だ。顔は鼻筋がまっすぐ通っており、
耳は半分立ち上がっている。目は褐色が多く、毛色がブルー・マールの場合は青か銀。
シェットランドシープドッグの体つきは筋肉質で、胸がよく張り、腹部は引き締まり、全体にバランスがとれている。
まれに大きい犬が生まれることがあり、そのため体高には厳しい制限がつけられている。
牧羊犬として誕生した頃は家畜を追い、家を守りながらネズミを狩る、機敏で小回り抜群の作業犬だった。
家庭犬になった今では、その活発さはひたすら運動や遊びに向けられている。
走る跳ぶといった運動能力に、非常に優れている。また利発でしつけもしやすく、よく遊び、よく学ぶ犬の典型ともいえるだろう。
飼い主を素直に慕う面があるシェットランドシープドッグだが、訓練には飼い主の広い心と優しさが必要といえる。
飾り毛を美しく保つためには、リードは目が粗めのチェーン・タイプを選んだ方がいいだろう。
餌は、栄養バランスのとれたドライフードを基本に、缶詰フードなどを加えて栄養を補強した、混合食
が一般的といえる。ブルー・マールでは、聴覚に障害がないか調べる必要がある。
眼病や肝臓、皮膚の病気に注意する。 |