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狆は背は短く水平、腰は幅広く、わずかに丸味をおびた体形をしている。被毛は滑らかで、顔面以外は長くまっすぐな毛に被われ、 耳、首、大腿、下腿、尾には豊かな飾り毛がある。狆の毛色は白地に黒または赤の斑で、胴の斑、顔の斑は左右相対が好まれる。 特に鼻吻部から頭頂にかけて幅広い白の斑があるものが望まれる。 狆は利口でおとなしく、茶目っ気をもった愛らしさがもち味といえる。狆は情愛こまやかで、飼い主一家に対して従順なだけでなく、 ほかの犬などとも友好的に接することができる。狆は小型犬らしい快活さはあるが、攻撃的ではなく、順応性にも優れている。 とてもしつけやすく、運動量もそれほど必要としないので、室内での飼育も比較的楽な犬種といえるだろう。 狆の先祖はチベタン・スパニエルだろうと考えられており、現在のものには、チベタン・スパニエルやペキニーズ、 キング・チャールズ・スパニエルなどの血も入っているようだ。 日本にやってきたのは、奈良時代のこととされ、730年に今の韓国にあたる新羅から、聖武天皇への献上犬として贈られたのが最初 であるとされる。その後も遣唐使によって、中国からもち帰られていたようだ。 江戸時代には大奥で愛され、諸大名の間でも狆を飼うことが流行したという。 また、外国の高官名士への贈り物にもされていて、1853年にはペリー提督へ、1880年にはドイツのアウグステ皇后へ贈られたとの 記録も残されている。狆は今日でも、美しく愛嬌もある家庭犬、愛玩犬として、多くの愛好者に飼育されている。 改良国産犬種としては、世界公認犬種となった日本初の犬として知られる。狆は長毛種ではあるが、厚い下毛がないので、基本的な 被毛の手入れはブラッシングとコーミングで十分だ。 また滑らかな美しい毛質を保つためには、定期的にシャンプーをしてやるといいだろう。その大きな目の周りの清潔を保つなどの配慮 が必要だ。 狆は目が出ているので眼球を傷つけないように注意しながら、やわらかい布や綿棒を使って、目ヤニや汚れをまめに 取り除いてやりたい。 狆は滑らかで豊かな絹糸のような被毛につつまれた、優美で気品のある小型犬である。 頭部は丸く幅広く、鼻吻部は極めて短く幅広く、両目の間のくぼみが深い。鼻は両目を結ぶ線上にあり、大きく丸い両目の間が 離れていて、これらがこの犬種を愛嬌のある顔立ちにしている。 運動としては、長い散歩を時々させるだけでも大丈夫と、手間いらず犬種だ。しかし狆の健康を維持するためには、規則的に運動 させることが大切である。散歩に出ない日には、室内で遊び相手をしてやる。 狆の食事の内容は、栄養バランスのとれた小型犬用のドッグフードだけでも問題ない。 嗜好性を加味してやるならば、ドライフードとウェットフードの混合食が一般的で手軽だろう。 回数は若犬から成犬の場合は1日1、2回。肥満や病気を防ぐためにも、間食や偏食は避けるようにする。 規則正しい食生活を心がけたい。突き出た目は傷つきやすく、また眼病にも罹りやすい面がある。 |
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