長毛、短毛どちらもなめらかな手ざわり被毛はロング・コートとスムースチワワの2タイプがある。
ロング・コートの被毛は長く、やわらかな手ざわりが特徴。直毛もしくはわずかにウェーブしていて、カールしていないほうがよい。耳と首、後肢にはふさ
ふさとした毛があり、後肢にはパンツ状の飾り毛がある。
耳にも飾り毛はあるが、飾り毛が多いからといって耳か下がっているものはよくない。尾の毛はたっぷりと生えていて、羽飾りのように長くて優雅な印象だ。
一方、スムースチワワの被毛はやわらかくなめらかな手ざわりで、光沢があり密生している。襟状の毛が首を包んでいて、頭の上部と耳の毛は短く、首の毛は粗い。
頭や耳は毛が少なめのほうがよい。
また、尾の毛は毛皮と似たさわり心地である。スムースチワワよりチワワの特徴であるアップル・ヘッドが際立つ。
チワワの祖先は、9世紀ごろにメキシコー帯を支配していたトルテック族が飼っていた「テチチ」という犬だという。現在は長毛、短毛の2タイプがあるが、テチチ
が長い被毛をもっていたことから、もとはスムースチワワではなく、長毛だったと思われる。
メキシコには被毛の色にまつわる興味深い伝説が残されている。
トルテック族の次にメキシコー帯を支配したアステカ帝国のアズテック族の宗教とチワワの密接な関係だ。ブルーの毛のチワワは神聖なものとみなされ、神の使者とし
て大切に扱われたのに対し、レッドの毛のものは死者を火葬する際に薪の上に置き、いけにえにしていたという。レッドのチワワの灰に死者の罪が移って、死者は神の
怒りから逃れられると考えられていたのだ。
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