1888年、ビクトリア女王が、イタリアのフローレンスにて販売していたこの犬に惚れ込み、マルコと名づけて持ち帰った。
女王は、当時全国民に敬愛されていたことから、その愛犬もイギリスでの知名度がグッと上がって、ポメラニアンの販売が増えたといわれている。
1901年に女王が亡くなった日も、トゥリという名のポメラニアンが枕元にぴったりと寄り添っていた。
小型犬ではあるが、ポメラニアンは、案外丈夫でドイツには長寿の記録か残っている。
ルペルティ女史なる人物が飼っていたこの犬は、黒のオスで24歳まで生きたという。
毎日、毛の手入れなどをていねいに施され、食物は最上級の牛肉とビスケット、それに主人の食卓より少々おすそわけも頂いていた。
その甲斐あってか臨終の間際も自慢の豊かな被毛は美しく保たれていたという。

ポメラニアン 子犬